ファイナル・レポート

MEDICAとCOMPAMEDは業界の国際的な商談展示会として今回も重要なインパクトを残す  ビジターは130か国以上から 過去最高178社の日本企業が出展、事前の良い準備で成約や受注も増加

 

 

世界最大の医療機器展MEDICAと医療機器製造に関わるサプライヤーとエンジニア向けの国際的な商談会COMPAMEDは、デュッセルドルフで2017年11月13日から16日に開催された。世界130か国以上から123,500名の医療機器産業のプロフェッショナルが訪問。中国、インド、コロンビア、ネパールなどから意思決定権を持つビジター・グループもあり、医療機器産業の重要性が年々増すヨーロッパ市場において活発な商談を行った。COMPAMEDの来場者は20,000名であった。

「MEDICAとCOMPAMEDは国際的にも常に高いインパクトを持つ医療機器産業のイベントであり続けます。意思決定を持つトップが世界中から来訪、一堂に会して、医療機器、医療製品を幅広くご覧になり、商談を行うこの2つの専門展は常に新たなものを参加者に提供しています」と主催者メッセ・デュッセルドルフの取締役、シェーファーはコメントした。

MEDICAには今回5,100の出展者が66か国から参加(日本から108社)し、国際性が非常に高い展示会であることが改めて証明された。出展製品も外来患者、入院患者向けの全てのニーズをカバーするイノベ―ティブな製品ラインナップである。今回、ホール1と2が大型改築工事のため利用ができず、臨時ホールとなる3aと18を使用しての開催となり、関係者には不便をかける形となってしまったが、同ホールもフルブッキングとなって利用された。

 

医療機器産業の業界団体の最近のレポートから、MEDICA COMPAMEDが提供するグローバル・ビジネスの刺激は、関係企業や団体にとっていかに重要であるかが見て取れる。ドイツのメディカル・テクノロジーの団体であるBVMedによると、同産業はグローバル市場において約6%の増加を見込んでいるが、これは力強い輸出需要に牽引されている。他方、国内需要は市場全体規模306億ユーロのうち、2.8%程度の低い数字が見込まれている。これは106のドイツおよび海外メーカーを対象とした最新の調査の結果である。MEDICA会期中にも医療機器の業界団体であるSPECTARISとZVEIは、会員企業の売り上げが国内向けに比べ輸出需要が旺盛であることを確認した。

成長エリアで開催されているメディカル・フェアのブランド力を刷新

MEDICA 2017で出展者、ビジター双方が獲得した多くの国際的なビジネス・コンタクトは、同展のみならず、すでに開催されている諸外国成長市場でのメディカル・フェアでも有効に機能している。メッセ・デュッセルドルフのヘルスケア展示会の担当ディレクター、ギーセンは「過去数十年、海外で成功開催している私どものメディカル・フェアは、ローカルなディストリビューターやパートナーの開拓が可能な、理想的なプラットフォームを提供しています」とコメントした。

 

新たなグループ・ブランドであるMEDICAlliance(旧名:World of MEDICA)は出展者、ビジター双方のビジネス・メリットを更にグローバルに拡大するために刷新され、MEDICA 2017で発表された。デュッセルドルフで開催のMEDICA COMPAMED、そしてREHACARE(国際リハビリテーション・福祉・介護機材展)をベースに、新たなブランドMEDICAllianceの名のもと、ヘルスケア全体をカバーするグローバルで付加価値の高いイベントを開催してゆく。ムンバイ、ニューデリー、シンガポール、バンコク、蘇州で開催のメディカル・フェアやテクノロジー・フェア、モスクワでの福祉機器展INTEGRATIONはその一部であり、戦略的パートナーとの共催であるHOSPITALAR(サンパウロ)やZDRAVOOKHRANENIYE(モスクワ)も従来通りである。

 

刷新されたMEDICAllianceに南米の展示会MEDITECH Columbia(コロンビア・ボゴタ)が加わる。同展との協力協定は、MEDICA 2017の開催初日にメッセ・デュッセルドルフと同展主催者のCorferiasの間で締結された。この新たな協力関係について、メッセ・デュッセルドルフのCEOドーンシャイトは「コロンビアはラテンアメリカのスペイン語圏において医療機器産業が著しく成長している国の一つであり、今回のMEDICAlliancaでの協定は将来の双方の成功を約束する重要なものです」とコメントした。同国の医療機器産業の売上高は13億米ドルで、今後の80%の輸入割当てによって2019年までには最低でも20%の成長が見込まれている(出典:gtai)。

 

スマート・プロセスのためのデジタル化と脱装置化

医療機器におけるデジタル化と脱装置化(Dematerialization)の傾向は更に進んでいることがMEDICAに出展されたイノベーティブな製品ラインナップにより確認されたが、会期中のフォーラム、MEDICA HEALTH IT FORUMやMEDICA CONNECTED HEALTHCARE FORUMでも中心テーマとして取り上げられた。これらの傾向は治療や診断の迅速化や医療機器に関する経済的メリットなどを提供するものとして高い関心が寄せられている。タブレットやスマートフォンでの医療やケアに関するアプリ利用は、迅速化だけでなく、機器や装置の軽量化、小型化も実現してきており、MEDICA 2017でのハイライトの1つであった。

 

ウエアラブルも改めて高い関心を集めた。同分野での多くのイノベーションは、糖尿病、心臓病関連や傷病ケアなどを対象に、様々なアプリケーションが会期中に発表された。今回、新たに設置されたスタートアップ企業向けの展示エリアMEDICA START-UP PARK(ホール15)では、ドイツ企業が布地のセンサー・システムを展示した。このイノベーションは整形外科分野や高齢者の疾病分野において、患者の全身の動きなど、医師や作業療法士に貴重な情報を高い精度で提供するものとして注目を集めた。

同時開催COMPAMEDは精密な部材や加工技術の商談の場

MEDICAと同時開催のCOMPAMEDは医療機器製造のサプライヤー、加工業者の国際的なトップ商談展示会であり、フルブッキングで使用された8aと8bの2つのホールに、過去最高800の出展者(35か国)と20,000名のビジターを集めて開催された(日本から出展70社)。加工業者、部材メーカーを中心とした出展者は、医療機器メーカーのエンジニアに対しハイテクなソリューションを提案し、開発製造に関する専門的な商談を行った。今年のトピックとしては更に精密化する部材など、ウエアラブルや、センサー、小型バッテリー、RFID向けのマイクロ・テクノロジーが挙げられる。

過去最高178社の日本企業が出展、事前の良い準備で成約や受注も増加傾向

日本企業の出展者は今年、MEDICA,COMPAMEDを合わせ178社(MEDICA 108社、COMPAMED 70社)と、昨年の172社を上回る過去最高の出展者が参加し、各社ブースで商談や製品のプロモーションを行った(欧州などからの日系現地法人出展は上記とは別に27社出展)。例年通り、グループ出展としてホール16にジェトロ(写真)、神戸市、日本医療研究開発機構(AMEDがパビリオンを設置、日本製品の集積エリアとして海外ディストリビューターや関係者への商談やPRが行われた。

COMPAMEDでは長野県諏訪市信州大学福島県大田区、さいたま市浜松市に加え、新たに東京都、横浜市がパビリオンを設置し、中小を中心とした関連メーカー、取引メーカーの出展や商談をサポートした。

 

ジェトロが設置したジャパン・パビリオンには、今回、26の日本企業が出展参加した。以下、同パビリオン参加企業のコメント。

  • 「今回で4年連続の出展でした。来場者の数は例年と大きな違いはなかったが、当社が出展した採血管準備装置という製品を知った上で来場した人の数が増えたという印象を持ちました。継続的に出展することで、さらに製品の認知度を高めていきたいと思います」(株式会社OLPASO)
  • 「今回が初出展でしたが、各国様々な出展者、来場者と交流ができ、良い商談ができました」(関西ペイント株式会社)
  • 「昨年より活発な引き合いがあり、欧州以外でもオセアニア、南米、インドネシアなどから引き合いがあり、出展して良かった」(第一医科株式会社)
  • 「想像以上に会場が広く圧倒された。初めての参加ではあったが、様々な国の方に興味を持っていただくことができ、プロダクトを世に広める良い機会であった」(トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社)

 

神戸市パビリオンには11社が参加した。以下、同パビリオン参加企業のコメント。

  • 「去年よりも来訪者数が増え、非常に有意義な展示ができた」(株式会社フジフレックス)

日本医療研究開発機構(AMED)には6社が参加した。以下、同パビリオン参加企業のコメント。

  • 「初出展で新規商品であったため、どのような反応か不安であったが、具体的な引き合いも多数いただき今後の海外展開のきっかけづくりができ、良かった」(RT.ワークス株式会社)

 

以下、単独出展のMEDICA日本出展企業から寄せられたコメント。

  • 「昨年よりも多くの引合いを得ることができ満足しています。特に欧州以外のアフリカ、中近東からのビジターが増えた印象を受けた」(株式会社エー・アンド・デイ)
  • 「ジャパン・パビリオンでの出展から単独出展まで合わせて継続3年目となったこともあり、リピートの来場者が増えた。その結果、商談に繋がる面談の比率が昨年より多くなった」(株式会社オサチ)
  • 「MEDICAには今年で3回目の出展になりますが、今回は昨年をはるかに超える案件情報を収集でき、ようやく認知されてきたという実感があります。また、ウォーターマッサージベッドを試乗体験された来場者は昨年の1,800名から1.5倍の2,800名に増加し、ほとんどの方々に満足していただけました」(ミナト医科学株式会社)
  • 「新しい案件を多くつくることができ、有意義な出展となった」(東洋紡株式会社)
  • 「今回のMEDICA出展を通じて、20社以上の既存・新規代理店とアポ取り・商談を行いました。また昨年より63社多い265社の集客がありました。新たに引き合い・注文も多くありまして、実りある出展であったと感じております。ありがとうございました」(伊藤超短波株式会社)
  • 「非常に役に立っています」(ウシオ電機株式会社)

 

COMPAMEDに初めて出展した株式会社E.M.P(写真右)は、欧州ビジターが足を止めやすい、インパクトのある洗練されたブースで出展し、次のようにコメントした。

「初めてのCOMPAMED出展でした。デザイン性の高いユニークなブースデザインが来場者の目を引いたのか、過去出展した国内外すべての展示会よりもブース訪問者数がとても多く、より具体的で将来性のある打ち合わせをすることができました。来年も楽しみにしていると言われたお客様も多かったです」

 

COMPAMEDはエンジニアが中心の技術商談会であるため、技術力の高い日本企業の存在感も増し、受注に結び付くケースも増している。以下はCOMPAMED出展企業のコメント(出展者名の後に/がある場合、後者はグループ主催者名)。

  • 「昨年よりもブース来場者数が増え、見積要求等の具体的なお話も多くありました。欧州地域での知名度アップのためにも継続出展が必要と感じます」CKD株式会社)
  • 「例年どおり出展効果の高い展示会だと感じた」(公益財団法人大田区産業振興協会)
  • 「初めてCOMPAMEDへ出展しました。展示製品への関心や意見を収集できました。また欧州市場への医療用部品参入に関して確認でき、有効な展示会出展でした」(株式会社朝日ラバー/福島県)
  • 「米国を除く医療機器市場の概略の情報のアップデイトができました。多くのお客様(中近東、インド)から製品の問合せを頂戴し、弊社の部材での提供だけでは無く、今後製品の提供も必要と判断しました」(株式会社ミタカ/さいたま市)
  • 「OEMの引き合いなども多く、非常に満足した内容の展示会だった」(ドクタージャパン株式会社 /東京都)
  • 「医療分野の先進国であるドイツで、弊社の技術に対する意見を直接交換し、日本とは異なるマーケティングや医療環境に関する知見を深めることができた」(日本金属化学株式会社/東京都)
  • 「昨年から引続き2回目の出展だったが、継続しているお客様とかなり詳細な打合せが出来た。またプロダクトカテゴリーを多く登録したせいか、当社を目的に来てくれる来訪者も多かった。やはり前回同様、具体的な案件が多く、あいさつ程度の名刺交換はほとんど無かった」(セイリン株式会社)
  • 「出展も4年目となり、来場者もリピーターの方が増えるとともに、具体的な案件が入るようになった。継続して出展することの大切さを実感した」(株式会社ナノ・グレインズ/長野県)
  • 「日本での展示会と違い単なる見学者が少なく、来客者≒潜在的顧客である点が驚きであり、密度の濃い展示会であった」(協立金属工業株式会社/横浜市)
  • 「初めて参加したが、展示規模に驚かされると共に、極めてビジネスチャンスが大きな展示会であるとの認識を得る事ができた。出展による成果もある程度あげる事ができ、初年度参加としては、まずまずの成績であった」(シンクランド株式会社/横浜市)

(写真:横浜市パビリオン)

  • 初出展の昨年よりも多くの有効な名刺を獲得出来、具体的案件を持った来場者も多く、継続出展の効果があったと思う」(株式会社JKB)
  • 「 出展3年目になりますが、毎年いろいろな情報が入手でき展示物も絞れてきているように思えます。海外だけでなく、日本の企業様ともお会いでき情報交換ができ非常に有意義な出展になりました。来年以降も出展できるよう技術を高めていきたいと考えています」(株式会社オノックスエムティーティー/浜松市)
  • 「昨年に比べ来場者が10%ほど増えた。ノウハウが増えたので、より顧客を引き付けられた展示ができたのだと思う」SEMITEC株式会社)
  • 「今回でMEDICA COMPAMEDあわせて5回目の出展となり、弊社技術に関心をもって毎年来ていただける方が増えてきました。継続して出展することの大切さを感じました」(株式会社ピュアロンジャパン/福島県)

会期中のビジネス・マッチング・イベントも好評

MEDICA COMPAMEDは商談展示会であり、会期中の2日目から最終日にはB2Bマッチング・イベン

ト(主催:ZENIT GmbH, Enterprise Europe Network)も開催され、ビジネス・コンタクト開拓の場

を提供している(写真下)。主催者エンタープライズ・ヨーロッパ・ネットワーク (EEN) の日本におけ

るコンタクトポイントとして活動する、日欧産業協力センターの担当者は次のようにコメントした。

「EENのマッチング・イベントは、出展社のみならずビジターの皆さんにもご参加いただけます。2017年は39か国・355の企業・機関が参加し、ホール6内の会場にて個別商談の機会を持ちました。ウェブ上のプラットフォームを通じて、事前にアポイントメントが成立することにより、会期中のスケジュール管理が容易になります。更にテーブルに着席してミーティングができるという点が、参加者から高い評価を受けています」

 

 

両展は来年もデュッセルドルフで以下の4日間開催となる。

2018年11月12日(月)~15日(木)

 

公式サイトhttp://www.medica-tradefair.com  http://www.compamed-tradefair.com 

日本語サイト http://medica.messe-dus.co.jp http://compamed.messe-dus.co.jp

 

 

 

㈱メッセ・デュッセルドルフ・ジャパン

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